今年も数多くの毛皮(ファー)をお手入れさせて頂きました。
フードの先で「ふぉわんふぉわん」してるファー。
襟先でゴージャスな雰囲気を演出してるファー。
部分的に毛皮を使用したアイテム。
その殆どは、ファーだけ外せる様になっています。
ボタンであったり、ファスナーであったり、とにかく取り外しても着用出来るタイプが多いです。
取り外しが出来るので、ファーはクリーニングに出さない方もいますね。
でも、時々はお手入れした方が良いですよ。
洗濯絵表示を見ると、「毛皮は取り外して専門のクリーニング屋に任せて!」って内容が記載されています。
全部に×印がついてるのも珍しくはありません。
洗濯絵表示の全部に×が付いてるのを「洗えません」と読みます。
一般の家庭で洗えないものはクリーニング屋に持ち込まれます。
クリーニング屋が洗濯絵表示を確認し、全部×だったら・・・
私なら「家庭では洗えません」って事ですね。ってご説明しています。
洗濯絵表示なんか、見てる一般の方は少数です。
こんなもの見たこともない方が殆どです。
購入する際には、価格とサイズと色とデザインとブランド・・・
直感的に気に入れば買うでしょ。
その後のケアは・・・・
自分で無理だと思ったら・・・
信頼の出来る確かな技術を持ったプロの出番ですね。
皮革製品。じゅうたん。カーペット。等のアイテムにも全部×の洗濯表示が付いてる事があります。
今日、ご紹介するアイテムは全て部分的に毛皮(ファー)が付いています。
しかも、全て取り外せません。縫いこんであるからです。
まずはファー+シルクを2点紹介します。
リバーシブルのハーフコートです。
同じお客様からの品でもう1点。
コチラも素材は絹でリバーシブルです。
で・・・
洗濯表示はコレです。
毛皮のお手入れ方法。
シルクのお手入れ方法。
同じにしたくないのが本音です。
ですので、取り外し出来る物は必ず取り外して、別々の作業方法でケアしています。
でも、上記の二つのアイテムの様に、取り外し出来ない場合・・・
物理的には外せますよ。縫い付けてある糸を切ればいいんです。
どうしても取り外さないと出来ない!と判断した場合は、お客様に提案をさせて頂きます。
まず、お直しやさんに頼んでファーを外してもらう。
↓
当店でそれぞれ別々の処理をしてキレイにする。
↓
もう一度お直し屋さんに頼んで元通りに縫い付ける。
お直し屋さんへ外注分のコストがかかってしまい、メンテナンスの料金も高額になってしまいます。
ファーとシルク。
風合いを重視するのなら、よりデリケートな素材であるファーに合わせて処理します。
ですから、ファー部分のみを優しくお手入れする方法もあります。
シルクの部分は、何もしないか・・・部分的な染み抜きだけで丸洗いはしない方法です。
今回のコートの場合・・
近所の公園へ愛犬の散歩にも着てたとの事。
シルクの部分が染み抜き程度で大丈夫ならいいんですが・・・
やはり、全体的にドライクリーニングしたいと思いました。
一冬分の汚れはそれなりに手強いものです。
こんな高級品を普段着の様に着用してる当店のお客様も凄いですね。
ちょっと脱線して、コチラのダウンジャケットの画像も見て下さい。
表地はポリエステル&ナイロン
裏地も同じ。
中綿はダウン&フェザー
そして、フードにはラビットファー。
リバーシブルで着用可能なダウンジャケットです。
これも、ファーが縫い付けてあって、簡単には取れません。
洗濯表示はドライです。
でも・・・あれ?
クリックして文字を読んで見て下さい。
毛皮は取り外して単独でパウダークリーニングして下さいって書いてあります。
処理方法まで指定してるのに、ファーは縫いつけてあるんか!って私の独り言。
- ポリエステル&ナイロン(オモテ・ウラ共通の素材)
- ダウン&フェザー(中綿)
- ラビットファー
異なる素材を同時に処理する場合、風合いに最も気をつけるなら、やっぱり一番デリケートな素材にあわせるのがセオリーでしょう。
この場合は3のファーです。
取り外せないファーなので、やはりファーのみをメンテナンスして、他は何もしないか、染み抜きのみです。
でも・・
こちらもかなり汚れているんですよねぇ・・・
シミゼロでお渡しがデフォルトの当店としては、やはり汚れやシミがある状態ではお渡し出来ません。
一応・・・
お客様にお伺いしてみました。
取り外して、また取り付ける。そんな手間代もかかる作業も出来ますが如何でしょう?
すると・・・
つまり、着物の洗い張りみたいな感じね!
でも、そこまでしなくても結構ですよ。
武田さんの判断で適切と思う処理方法でお願いしますね。
そんなに良いものじゃないから、ナーバスにならないで~
いや~・・・ナーバスにならんでいいと気軽に言われても・・・・
でも、ちょっと安心しました。
ある程度は、作業内容のイメージは出来ていましたので、今回は全て取り外しません。
全体処理をします。勿論、汚れやシミもキレイにします。
ファーやダウンやシルクの風合いもバッチリ!
グッドコンディションでお渡しいたします。
時には・・・
凄く気を遣った作業をする場合もあります。
クリーニング屋として、「一流」と思っていただいてるお客様をガッカリさせない様に、
また更に「超一流」を目指さなくては・・・
前染み抜き
↓
ドライクリーニング(短時間)
↓
回転乾燥機(短時間)
↓
静止乾燥機
↓
染み抜き
↓
ファーのみをケア・メンテナンス(トリートメント加工)
↓
回転乾燥機(短時間)
↓
静止乾燥機
↓
屋内乾燥室
↓
スチームボックス
↓
プレス
↓
ブラッシング
↓
満足!
↓
笑顔でお渡し。
ファーが沢山付いたシルクのコートのクリーニング代 8,000円
ファー付きのダウンジャケットのクリーニング代 2,800円
汚れやシミが比較的楽に落とせたので、ほっとしています。
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